PCエンジンDuo(ピーシーエンジンデュオ)は、1991年9月21日に日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)より発売された、PCエンジンの姉妹機にあたる家庭用ゲーム機。当時のメーカー希望小売価格は59,800円。
本機はHuCARDのみに対応したPCエンジンやPCエンジンコアグラフィックスとCD-ROMのみに対応したCD-ROM2やSUPER CD-ROM2の機能を一体化させた製品である。一体化に伴い、周辺機器を接続する端子を削除したため、NECホームエレクトロニクスが提唱したコア構想は事実上の終焉を迎えた。
1993年3月25日にはヘッドフォン端子やバッテリー端子を削除するなどして費用を削減し、丸みを帯びた形状で本体色を白に変更したPCエンジンDuo-R、1994年6月25日にはPCエンジンDuo-Rの本体色を変更し、同梱のパッドを6ボタンとしたPCエンジンDuo-RXが発売された。
欧米市場ではTurboDuo(ターボデュオ)の商品名で発売されたが、PCエンジンDuo-R、PCエンジンDuo-RXは未発売である。
ハードウェア
仕様
バリエーション
- PCエンジンDuo (PI-TG8)
- 1991年9月21日発売 59,800円
- 最初に発売されたモデル。SUPER CD-ROM2との一体型。シャトル以外の機種に搭載されていた拡張バスが廃止された。
- 別売りのDuoモニター(PI-LM1)とDuoバッテリー(PI-AD15)を接続することにより持ち運びが可能になる。
- 1991年には通商産業省のグッドデザイン賞を受賞した。
- TurboDuo(HES-DUO-01)
- 1992年10月10日に$299.99で欧米市場で発売されたモデル。日本では未発売。
- ソフト3本付属。
- Ys Book I & II(CD-ROM2)
- Gate of Thunder, Bonk's Adventure(英語圏版PC原人), Bonk's Revenge(英語圏版PC原人2)(Super CD-ROM2 3-in-1)
- Dungeon Explorer(HuCARD)
- 1993年5月にシカゴで開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)にてMacintosh用のCD-ROMプレイヤーとして使用するための接続システムが参考出品されたが、商品化はされなかった。
- PCエンジンDuo-R(PI-TG10)
- 1993年3月25日に39,800円で発売。海外では未発売。
- NECのロゴマークが新しいものに変更された。
- 本体のカラーリングの変更とヘッドフォン端子やバッテリー端子等を省いた廉価版。
- バッテリー端子等を省いたことにより持ち運びが出来なくなった。
- コストダウンのために基板上の部品の実装密度を下げたところ、DUOの大きさではおさまらず、横から見た時の高さが15mm増加した。
- 本体やパッドのカラーリングは限りなく白に近いグレーとなり、当時のパソコンなどに使われている色に近くなった。
- Duo用のACアダプタ(PAD-124)と異なるACアダプタ(PAD-129/PAD-130)に変更された。
- デザインが丸みを帯びているところから「Round」の頭文字を取って「R」と名付けられている。
- 1993年に通商産業省のグッドデザイン賞を受賞した。
- PCエンジンDuo-RX(PCE-DUORX)
- 1994年6月25日発売に29,800円で発売。海外では未発売。
- Duo-Rのマイナーチェンジ機種。さらに低価格化したもの。
- 本体のカラーリングをシャドーグレーへと一部変更、同梱のコントローラが6ボタンのアーケードパッド6に変更された。
- CD-ROMドライブがピックアップ移動や読み取り精度の上がったものに変更されており、CDからのデータ読み込みが速くなった。
周辺機器
NECホームエレクトロニクス純正
他社発売
- 「HACKER CD CARD」についてはハッカーインターナショナルのツール類を参照。
その他
- その成功はソニーが任天堂にCD-ROMを用いたゲームを採用するように提案するきっかけとなった。
- PCエンジンDuoのコマーシャルソングおよびサウンドロゴを歌っていたのは、当時4歳のCrystal Kayである。
脚注
関連項目
- PCエンジンLT
外部リンク



