い号券(いごうけん)は、日本銀行券(紙幣、お札)の種類の一つ。券種は、い百円券・い十円券・い五円券・い一円券・い十銭券・い五銭券の6種である。

このシリーズから、題号は単に「日本銀行券」となり、不換紙幣として発行されるようになった。ただし、い五円券のみ題号は日本銀行兌換券(金兌換)となっているが、これも事実上の不換紙幣である。

当時の様式符号は、単純に額面金額ごとの発行順(計画されていたが未発行の券種を含む)に符号が付与されていたため、同じ様式符号であっても近い時期の発行とは限らない。

い百円券は乙号券、い十円券は丙号券、い五円券は丁号券、い一円券は改造券の後継として発行され、い百円券・い十円券・い五円券についてはろ号券、い一円券・い十銭券・い五銭券についてはA号券が後継として発行された。

い号券は全券種発行が停止されているが、い一円券のみが現在も法的には有効である。

い号券の一覧

未発行券種

※を付けた画像は、本来の画像がないため代わりに暫定的に流用元や流用先等の類似の紙幣の画像を用いているものである。

出典


10円券(1943年発行)

日本銀行券

5円券(1930年発行)

百円札。左上から「乙号券」1930~1946。左中が「い号券」1944~1946。左下が「A号券」1946~現在も有効。中央の縦列はそれぞれの

5銭券(1944年発行)