朝尾 直弘(あさお なおひろ、1931年12月17日 - 2022年7月7日)は、歴史学者(日本近世史)、京都大学名誉教授、文化功労者。住友史料館館長。

経歴

出生から修学期

1931年、大阪府吹田市で生まれた。 京都大学文学部に進学し、史学科で小葉田淳に師事した。1954年に卒業。京都大学大学院文学研究科国史学専攻に進み、1956年に修士課程を修了。1959年に博士課程を単位取得退学。

日本近世史研究者として

1960年、京都大学研修員に採用された。1963年より『堺市史(続編)』編集主任。1964年に学位論文『寛永時代の基礎的研究』を京都大学に提出して文学博士の学位を取得。1968年4月、京都大学文学部史学科助教授に就き、国史学第二講座を担当した。1980年12月、京都大学文学部史学科教授に昇格。1981年、ハーバード大学日本研究所招聘学者として渡米し在外研究。1990年から1992年まで、京都大学文学部長を務めた。1992年4月からは西田龍雄の後任として、京都大学附属図書館長。1995年3月に京都大学を退官し、名誉教授となった。

その後は、同1995年4月からは京都橘女子大学教授として教鞭を執った。2005年より京都橘大学客員教授。2022年7月7日 誤えん性肺炎のため京都市左京区の病院で死去。90歳没。

委員・役員ほか

受賞歴

  • 1994年:『日本の近世』編集で毎日出版文化賞特別賞を受賞。

受章歴

  • 1999年:紫綬褒章
  • 2012年:文化功労者

研究内容・業績

京都大学の小葉田淳(鉱山史)に学び、『近世封建社会の基礎構造』や『日本近世史の自立』を発表して幕藩制社会の構造を研究した。同書は江戸時代の特徴を「兵農分離・石高制・鎖国」とする通説となった。

岩波講座日本歴史に寄せた「豊富政権論」をきっかけに近世初期の研究を進め、「幕藩制と天皇」、「鎖国制の成立」などを併せて『将軍権力の創出』を著し、織豊政権から徳川家康の江戸幕府創設、幕藩体制の完成に至るまでの基礎的な研究を行った。西洋史学から社会史が紹介されると、身分制に着目し始め、被差別民や近世都市の研究を切り開いた。

著書

単著

  • 『近世封建社会の基礎構造 畿内における幕藩体制』御茶の水書房 1978
  • 『日本近世史の自立』校倉書房 1988
  • 『天下一統』(大系日本の歴史 8) 小学館 1988
    • 選書化 小学館ライブラリー 1993
  • 『将軍権力の創出』岩波書店 1994
  • 『都市と近世社会を考える:信長・秀吉から綱吉の時代まで』朝日新聞社 1995
著作集
  • 『朝尾直弘著作集』(全8巻) 岩波書店 2003-2004
共編著
  • 『大阪労音十年史:勤労者芸術運動の一つの歩み』編著、大阪勤労者音楽協議会、研文社 1962年
  • 『大阪と堺』三浦周行共編、岩波文庫 1984
  • 『新編 歴史と人物』三浦周行・林屋辰三郎共編、岩波文庫 1990
  • 『日本の近世』(全18巻) 辻達也共編、中央公論社 1991-1993
  • 『角川日本史辞典』宇野俊一・田中琢共編、角川書店 1996
  • 『要説 日本歴史』東京創元社 1996
  • 『堺の歴史:都市自治の源流』共著、角川書店 1999
  • 『京都府の歴史』吉川真司・石川登志雄・水本邦彦・飯塚一幸共著、山川出版社 1999
  • 『京の鴨川と橋:その歴史と生活』門脇禎二共編、思文閣出版 2001
  • 『天下人の時代:16~17世紀の京都』田端泰子共編、平凡社 2003
  • 『譜代大名井伊家の儀礼』サンライズ出版(彦根城博物館叢書) 2004
  • 『住友の歴史』監修、思文閣出版 2013-2014
  1. 上 2013年
  2. 下 2014年
記念論集
  • 『日本国家の史的特質 近世・近代』朝尾直弘教授退官記念会編、思文閣出版 1995
  • 『日本社会の史的構造 近世・近代』朝尾直弘教授退官記念会編、思文閣出版 1995

脚注


西谷啓治著作集・岩波講座 天皇と王権を考える・朝尾直弘著作集・諸本集成 倭名類聚抄 古本買取の大阪福永懐徳堂

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