息障院(そくしょういん)は、埼玉県比企郡吉見町にある真言宗智山派の寺院。
歴史
天平年間(729年 - 749年)、聖武天皇の開基である。後に坂上田村麻呂が蝦夷征討の成就を祈ったり、承平天慶の乱の際に平将門調伏を祈ったことから、朝廷より「障りを息(や)めさせる」という意味が込められた「息障院」の院号が与えられた。
元々は「吉見観音」で知られる安楽寺の隣にあり、一つの大伽藍を形成していた。
応永年間(1394年 - 1428年)に良慶が再興した際に現在地に移転した。現在地は元々源範頼の屋敷があったところである。その後は真言宗の「関東総談義所」が置かれ、300もの末寺を擁していた。
境内
文化財
- 木造不動明王坐像(埼玉県指定有形文化財 昭和29年10月23日指定)
- 絹本着色両界曼荼羅(埼玉県指定有形文化財 平成15年3月18日指定)
- 伝範頼館跡(埼玉県指定旧跡 大正14年3月31日指定)
交通アクセス
- 東松山ICより車18分。
脚注
参考文献
- 稲葉博 著『関東古社名刹の旅(千葉・埼玉・神奈川編)』読売新聞社、1986年
- 「御所村 息障院」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ198横見郡ノ2、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:764007/14。




